コロナも収束に向かいつつあると言われているがまだマスク社会は当分続きそうな様相です。
ここ数年コロナの各種制限により満足な営業時間を確保することができなかった飲食業界にとって今年の年末商戦に掛ける思いは並々ならぬ思いがあるに違いありません。
しかし、繁忙期を迎える前に準備を整えておきたい飲食店オーナーにとって今一番頭を悩ませているのが人材の確保です。
一度離れた人材はそう簡単には戻ってこない
コロナ禍、緊急事態宣言によって多くの飲食店では休業を余儀なくされました。休業中はやむにやまれず従業員の解雇やアルバイトのシフトカットを決断した飲食店オーナーも多かったことでしょう。
大手飲食チェーンではスーパーと提携し休業期間中はコロナ禍で特に人手が足りない業種や業態に自社の人材を派遣することで雇用を維持してきた企業もありました。
社員は簡単に雇用調整を行うことができずそういった選択肢もありましたが、アルバイトはそう簡単に働き口を確保できたわけではありません。
シフトが入らない飲食店に見切りをつけ、必死の思い出でアルバイトを見つけ働き口を確保した学生アルバイトも多い。ある学生は大学の学生課に生活ができない惨状を直談判し、管理棟の見張りや教授のアシスタントとして学生の質問に答えるアルバイトを確保した学生もいました。
彼らも生活費や学費を稼がなければせっかくつかんだ学生生活を続けることができませんでした。必死でそうしてきたことと思います。
コロナが収束に向かうにつれ、飲食店の休業が明けると、席が空いているにもかからわず接客に人手が足らず店を開けられない店舗も出てきました。
あるカフェの店長は休業中に簡単に解雇したアルバイトにLINEで一斉に声を掛け、再び戻ってきてほしいと懇願しました。
しかし、誰一人として良い回答をしてくれる学生はいなかったといいます。
そう都合の良い話はありません。
学生達も彼らなりに新しい職場での適応しようと必死に耐えてきました。そう簡単に昔に戻ることなど心身ともにできるはずはありませんでした。
飲食店の勤務環境の劣悪さを実感
ある学生アルバイトは言います。「一度飲食店の勤務を離れて別の業種でアルバイトを始めてみたが、給与体系や労働環境が明らかに違っていた。もう飲食店の勤務環境には戻れない」と。
飲食店は産業別の給与水準で最も低いランクに属するのは事実です。
誰でもできる職種とは言い難いですが、学歴や高いスキルを最初から求められるわけではない一方で原価高等、エネルギー価格高騰の背景を受けても食事の提供価格はそうはあげられない。あげることができるのは一部の行列店だけに過ぎず、結果的に多くの飲食店ではアルバイトの給与水準をあげることができないという悪循環に陥っています。
よってそんな低い給与と劣悪な労働環境では、一度他の業種の環境や給与水準を知ってしまった学生アルバイトにとって戻る理由や選択肢はもはやないのかもしれません。
給与体系は少しづつ変化
現在の飲食業界の人手不足問題は過去最悪と言われています。それは給与だけの問題ではありません。
ある居酒屋では時給を2,000円にあげたとしても戻ってくるアルバイトは一部であって、遅い時間の立ち仕事を一度離れてしまうともうからだが適応できず、戻れないのだといいます。
そんな中、昨今の物価高により現在のアルバイトの給与水準では非正規雇用人材においては生活もままならないということで政府も最低賃金の引き上げに踏み切りました。
しかし、それが更に飲食店の経営環境の悪化に追い打ちをかけています。
最低賃金の引き上げは人材の引き止めや採用確保に良い方向に向かうのか。それは少し時間が経過してからでないとわかりません。足元では以下のような状況のようです。
引用元:foodistmedia
https://www.inshokuten.com/foodist/article/6654/
選択肢を多く持っておくことが最善の策
そんな人材採用難の飲食店にとっては、求人サイトは多く出面を確保しておくことに越したことはありません。少し前であればリクルート系や大手の求人サイトにだけ出しておけば事足りると思われていましたが、今学生はそういった大手求人サイトへの登録すらしないと言われています。
ある学生はインスタやTwitterでアルバイトを探すといいます。またGBPのようなMEO対策を実施している飲食店も最近増えてきていますが、Googleビジネスプロフィールに直接アクセスして店内の雰囲気や利用客の直接コメントを見て実際どうなのかイメージをつかみ直接アクセスするそうです。
求人サイトや転職サイト、アルバイト紹介サイトだけに限らず、SNSやGBPにも求人採用面においては他店舗と差別化する上で目配りが必要な時代に来ているのです。
MEO対策参照元サイト