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飲食店の現場に生産性向上を落とし込むコツ(現場マネジャー論)

オペレーション改善

飲食店における「生産性」への取り組みは店舗を効率よく運営していくためにマネジャーとしても最も重要な業務の1つになります。

しかしスタッフにそのままその指標達成を過度に求め過ぎてしまうと、お店を崩壊させることにもなりかねない怖い指標ともいえます。今回は店長の視点・立場から「生産性」と「現場への落とし込み」について飲食店長経験者の視点で考えてみたいと思います。

生産性を可視化する方法と実践している企業とは?

飲食業での生産性とはお店の従業員の効率性を端的に示すものです。しかしながら多くの飲食店では
これがなかなか数値化や可視化しきれていないものであり、よって改善がしづらい指標であるともいえます。

ではどのようにすればその生産性を可視化できるのでしょうか。
また、実践している外食企業はあるのでしょうか?

大きな企業ほど実践しているので紹介していきます。生産性向上に重要な部分は数値化(可視化)とDXへの投資です。

数値化においては、労働分配率や労働生産性、売上高人件費率などといった指標が一般的には有名です。どれも従業員の人件費などへの人的な資本への投資を行うことで生み出される付加価値がどれくらいかを数値化するものとなります。それらの数値を改善することで生産性向上が図られていきます。

次にDXですが、分かりすい例では一連のユーザーと従業員の来店から退店までのフローを可視化しそれぞれの導線内で機械化できる部分を探っていくというアプローチが一般的です。

そのフローは業種によっても違いがありますが、ファストフードを例にとるとこういった消費者のフローは以下のようになります。

来店→オーダー(※)→支払い(※)→製造→受け渡し→退店となります。

最近ではオーダーや支払いをモバイルオーダーを使って来店の前に済ませるといった取り組みも始めている企業もあります。

飲食のシーンにも店内飲食と持ち帰りの2パターンです。この領域にもDXを採り入れることで生産性を向上させている企業も少なくありません。

マクドナルドやモスバーガー、KFCなど代表的な例になるでしょう。

彼らはこのコロナ禍でもテイクアウト、デリバリー領域のDXへの積極投資により成果をあげ着実に成長を果たしています。

生産性を可視化するメリットとデメリット

経営視点では良いことばかりに見える生産性の可視化ですが、メリットが存在するのと同時に現場感覚ではデメリットが存在することも忘れてはなりません。

では具体的にはどのようなものがあるのでしょうか?
メリット、デメリットを現場視点で見ていきましょう。

メリット

・基本情報(売上、消費時間など)の把握
・機会点(課題、問題)の洗い出し
・人材育成の円滑化

基本情報(データ)のリアルタイムでの把握は現場にとってもとても大切です。

今何がどう売れているのかをわかっていればより効率的且つ無駄のない人員配置や欠品や機会ロスを伏防ぐためのタイムリーな発注が可能になります。

機会点の洗い出しができれば営業中であってもその場で修正したりスタッフのトレーニングに生かしたりできます。

そうすることでスタッフとのコミュニケーションも円滑になり、トレーニングのターゲットやGOALもお互いに可視化できるので非常に人材育成を進める上でも役に立つようになります。

何をどこまでいつまでに目指すのかが明確になることがDXや生産性向上の効果としてもあるというのが現場感覚でのメリットと捉えています。

デメリット

・数字情報に惑わされる
・マネジメント能力の煩雑化
・人材育成の無機質化

これらの部分は数値化しづらい人の感情の部分です。生産性向上を単純に数字だけが独り歩きして機械的に現場に落ちてしまうことで見えないマイナス効果が生まれるというのが店長経験からの意見となります。

しかし接し方、落とし方、マネジメントの仕方によってそれはクリアすることができるというのも持論としてあります。

コミュニケーションの生産性に与える影響とは?

生産性可視化のメリットとデメリットをあげたところで生産性向上の成否には人が大きく関わることがわかったと思います。

ここからコミュニケーションの生産性に与える影響について書いていきます。

どんな現場でも短期間で成果を上げる人にはある特徴があります。それは効果的なコミュニケー
ションがしっかり図られ腹落ちした指示出しができているかという点です。

では効果的なコミュニケーションとはどんなものでしょうか?

よくありがちなのが、トップダウンの指示出しや上から落ちてきた数値や目標だけをそのまま現場に落とす機械的なコミュニケーションの失敗例です。

店長自体がその数値や改善の意味を把握せず、ただ単純に「●●までに●%改善!」と数字だけをスタッフに投げつける行為を現場ではよく見かけます。

人はロボットではありません。生産性を向上していくことがどうして重要で、それは企業だけでなく現場の我々にとってなぜ改善が必要ななのか、改善すること、目標を達成することでどう自分達に返ってくるのか、どういったメリットがあるのか、逆にこのまま生産性を改善できないとどういった結果になるリスクがあるのかを自分達の現場に落とし込み、現場で一緒に働く店長の言葉でスタッフに腹落ちさせることが人を動かすためには重要なのです。

それこそがマネジメントスキルでありできる店長とできない店長の違い、付加価値になってくると思います。

まとめ

生産性とは飲食店経営において重要度の高い指標であることは当然ですが、明確にわかりすく可視化する、更に可視化するだけでなく、落とし込み動かしてこそ効果を発揮するものであるということです。

生産性向上を図る現場においては効果的なコミュニケーションを図ることが生産性向上をより実現させるポイントになります。

もう一度おさらいしてみましょう。

・情報をDX等を導入し可視化する。
・可視化した情報を正しく認識し慌てない。まずは店長自らが自分の頭を使って考え腹落ちさせる。
・要点を纏めて、効果的なコミュニケーションでスタッフに伝達し落とし込む。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ライタープロフィール

ファストジャーキー(ペンネーム)

某ファストフードチェーンにてアルバイト入社後、社員、マネジメント職へとステップアップを図る過程において飲食店特有のマネジメント現場の課題に数多く遭遇。コミュニケーション力とリーダーシップを強みに現場を改善に導く傍ら飲食店のリアルな現場を独自の視点で執筆する異色の飲食店マネジャー兼ライター。

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